• Vol.8
    野村友里(eatrip)

  • 昨年の暮れ
    気持ちのよい午後
    車を運転していたらラジオからとても澄んだ歌声が聞こえてきた。
    なんか空まで届いてしまうのでないかなぁ~と思ったら
    はっと我にかえりそれがエピソードで”羊毛とおはな”だと気づいた。
    そして目頭が突然と熱くなった。
    出会いは随分前、私が番組をもたせていただいている
    J-WAVE、Saraya Enjoy Natural Styleという番組にゲスト出演してくださったのが
    きっかけでした。
    そして私の夫となった人も羊毛とおはなと強い繋がりがあった事が発覚して
    兎にも角にもご縁があり公私共にお付き合いさせていただいた。
    おはなちゃんの容態はなんとなく知らされてはいたけど、どこかで大丈夫
    おはなちゃんの事だから、と思っていた節が私の中ではあったので
    まさか帰らぬ人になるとは思いもしなかった。
    しかし改めていろいろなエピソードを聞くと、最後までおはなちゃんらしい生き方だった。
    あっぱれだった。
    なのでお別れの会にいっても寂し気持ちにならなかった。
    肉体は消えても歌声は生き続ける、というメッセージを
    素直に受け取っていたつもりだったから。
    なのに
    その声を不意打ちで耳にした時
    その少女のようなまっすぐな歌声と
    同時に大人の悲しみや強さも知っているような歌声が前にもまして強く存在しているようで
    もう会う事ができないという事実とおはなちゃんの残したメッセージがやっと自分の中でちゃんと受け止めたからだと思った。

     

    有難う。

     

    eatrip 野村友里