おはなちゃんに初めて会って、何度もご一緒してきた池上本門寺でのSlow Live。去年の夏、出番前のステージ袖で、心の中でおはなちゃんに話しかけていました。Slow Liveにはいつも羊毛とおはながいたから、その日もきっと見ている気がしたのです。
”よし、頑張ろう”としゃんとする時も、”どうしよう”って不安になったりした時も、ふと何かのきっかけでおはなちゃんを思い出して「おはなちゃーん」。去年はいろんな場所でそうやってライブ前におはなちゃんに話しかけてました。あまりに話しかけすぎで「はいはい、またりんごちゃんかね~だいじょうぶだいじょうぶ~」って呆れた声が聞こえてきそうです。
デビューからたくさんのイベントでご一緒出来て、同い年でもあったけれど、きゃっきゃとはしゃぐ間柄というよりも、どうだった?ってアドバイスを聞きに行ったり密かに頼りにしちゃうお姉さんのような存在で、いつもくよくよしている私の方が励まされてばかりでした。
2012年に一緒に回ったチャペルツアーでは、完璧主義なおはなちゃんの仕事に対する真剣な姿勢と、優しさやお茶目さにも沢山触れることができて、それまでよりもっと好きになっていました。
おばあちゃんになっても会う度に、「りんごちゃ~ん、ひさしぶりやねえ、元気やった~?」って言ってもらえる気がしてたのだけどなあ。
おはなちゃんが地球から旅立って、一年が経ってしまいました。
もう前と同じようには会えないことを思い出してしまう時は、どうしようもなく寂しくなります。
でもおはなちゃんは私たちに、とても暖かくて美しい音楽の分身を残してくれていて、ふと思い出した時、歌声を聴きたくなった時、街角で羊はなが流れた時には、おはなちゃんが遊びに来ていたり、みんなのことを想って、歌ってくれているのかもしれません。
きっとおはなちゃんのことを想えばいつでも、いる場所は違っても、一緒に音楽できていることを信じて。
おはなちゃんと出会えたことは、私の人生のたからもののひとつです。
コトリンゴ