昨年4月にスタートしたJ-WAVEの番組「ACOUSTIC COUNTY」はタイトル通り、アコースティックでナチュラルな雰囲気の曲を中心にオンエアしています。
羊毛とおはなの音楽が番組の世界観とぴったりだと思っていた私は、昨年、ニューアルバム「はじめまして。+2~入門編~」が発売されることを知って、アルバムが出るなら是非応援したいし、番組にも出演していただきたいと思い、Lucy+Kの小山さんにメールで連絡しました。その時の私はまだ、はなさんがそんなに重い病気にかかっていることも知りもせず、「病気で休んでいたけど復活するんだな」と思っていたくらいでした。そんなふうに初めてコンタクトしたのが、4月7日でした。
その日のうちに小山さんから「4月8日がようはなの日なので、病気療養中のはなさんを励ます意味でも曲をかけてもらえませんか」という内容の返信がきました。そこで急遽ニューアルバムに収録される「エピソード」の音源を送っていただき、翌日の番組で「はなさんに早くよくなってもらいたい」という気持ちをこめてオンエアしたのです。私はそのときもまだ、そのうちよくなって、必ず番組にきてもらえると信じていました。ところが、番組で初めて羊毛とおはなの曲をオンエアしたその日、はなさんは旅立ってしまいました。訃報を知ったときは本当に信じられない気持でした。
はなさんは地上にはいなくなってしまったけれど、それから「ACOUSTIC COUNTY」と羊毛とおはなの関係は始まっていったのです。市川和則さんのユニットTHE BOCOSにはもう何種類もジングルを作っていただきましたし、ゲストにも来ていただきました。今度開催される赤坂BLITZのライブとのコラボレーションも行っています。先日は未発表曲「永遠の少女」も初オンエアさせていただきました。天国のはなさんが、羊毛とおはなと番組とを結びつけてくれたような、不思議なご縁を感じます。
私は結局生前はなさんにはお目にかかれなかったのですが、もう何度も会って話したことがあるような気持ちになります。羊毛とおはなの曲をオンエアするとき、市川さんがゲストできてはなさんのことを話すとき、スタジオにはなさんがいるように感じて、はなさんからのメッセージ「身体はなくなってもみんなの近くにいる。」というのを実感します。私たちはこれからもはなさんを近くに感じながら、羊毛とおはなの音楽をリスナーに届けていきたいと思っています。