

五日目。
今日もよく眠った。日記がない日はとてもよく眠れる。
携帯での日記更新作業がおっくうでしょうがない。
朝から黒船屋マスター、ケイゾーさんと娘さんにお迎えに来てもらい、うどんの中のうどんを求めて今日も走り出した。
車で先導してもらってる間、ルースフォンチさんは東京に行くため、荷物を必死に減らしている。
どうやらハナさんと同じく荷物が減らせないタイプらしい。
もしかしたら使うかもしれない…と思うと減らす事ができないらしいが、頑張って紙袋一つ分減らしていた。
しかしその代償として微かな車酔いを頂いていたように見えた。
どうやらホテルで気軽に憑依されたらしく、満足に寝れていないらしい。
市川にはまったく霊感がなく、残念ながらその憤りがわかってあげられなかった。
そうこうしてるうちに、先導してくれてるケイゾーさんのCARIBが妖しい動きをしだした。
遅いのだ。
ウィンカーを出して曲がったと思ったらまた本線に戻ったりしていた。
娘さんがケンゾーさんを叩いているシルエットも見えて大体の予想はついた。
ケイゾーさんは道がわからなくなったらしい。
飛行機の時間が迫っているルースフォンチさんは複雑な表情をしていた。
目的のお店を変えて、僕らはお店についた。
そこは山奥にもかかわらず満員の勢いだった。どうやらUDONという映画にも出た有名店らしい。
「かまたま」という釜上げうどんに卵が入っているスタンダードなうどんを避け、市川はつけうどんを選択させていただいた。
市川は猫舌だった。
なおかつ猫目だった。
鳥の唐揚げをつけて、本場のうどんをいただいた。
そこでわかったのは、香川のうどんはハンパなく美味しいということだった。
東京には美味しいものが全部集まるというが、「天気が良い冬に、自然の中で食べる温かいうどんこそが最高のうどんだと知れ」とうどんの神に言われた気がした。
そして香川ではうどん屋のハシゴが普通に行われるらしい。
2杯目を食べる気満々だったルースフォンチさんのみ、飛行機の時間の都合でハシゴできない事を知って、憑依されて眠れない事を聞いた時よりかわいそうだと思ってしまった。
道端で売っていたゆず大根を、ケイゾーさんは羊ハナとルースフォンチさんにひとつずつ買って下さった。
市川は漬け物が食べられないが、その気持ちが何より嬉しかった。
そしてルースフォンチさんを空港にて盛大に送り出した後、二件目へ向かった。
二件目はかつお節をタップリ入れて、二玉近くいただいた。
こうしてグルメタイムは終わり、これからはお仕事である。
そんななか、ハナさんだけはお腹いっぱいで眠たくなっているようだった。
媒体周りとラジオ出演は好調に進行していた。
ハナさんは誕生日という事もあり、そんな内容も多く微笑ましかった。
すべて終わり、神戸に機材を下ろしに向かう。
ハナさんは寒さ対策でトランクをひっくり返し、どうやら服を10枚着込んだらしい。
そんな着込んだ人は珍しいが元が細いので対したインパクトはなく、市川は軽くスルーした。
その頃には、車の中で温められたゆず大根の漬け物の香りは中々強烈になっていた。
神戸に着いて、明日演奏するカフェフィッシュにおどろいた。
入口で大きな魚が反り返っていた。
大きすぎて上手く写真が撮れなかった。
明日ハナさんが立派な写真を載せてくれるだろうと、市川はあきらめた。
中も抜群のオシャレさで、どんな格好でライブをしたら良いのかと悩んだが、よく考えたらそんなオシャレな服は持ちあわせてないのでそれも諦めた。
敗北感満載で大阪に向かい、マンボカフェで賄いをいただいた。
一緒にゆず大根の漬け物も出してもらい、みんな美味しいと箸が進んでいた。
そして、カフェ内で10枚着込んだ服を脱皮するかのように脱いでいくハナさんのフロントマンとしての資質に疑問符を投げかけながら五日目が終了した。