記事一覧

高山先生仮名

小学3年の頃、高山先生〈仮名〉という男の先生が担任でした。

高山先生は、美術と日本史とフォークソングが好きな30代だった。

そしてめちゃくちゃ怖い先生であった。


ある日、図工の時間、
黒板に洋画と日本画 〈なんの絵か忘れたが教科書に載ってる有名な絵〉 を二枚並べ

「どちらの絵が好きか?好きな方に手を挙げて」

と質問した。


児童全員が洋画に手を挙げた。私も。
やはり子供の目には地味な水墨画より鮮やかな油絵がよく見えたのだ。


そしたら高山先生は怒鳴った。

「なんでだ! 何故洋画がよいのか理由をいえ!」

指名されたN君が

「明るいからです」


「明るいからいいというのか?!!ええっ?!

高山先生はカンカンになり
日本画の良さと歴史を
長々と語りまた

「どちらの絵が好きか?」と聞いた。

ほとんどの生徒が震えながら日本画に手を挙げたが三人くらい洋画に手を挙げた。


高山先生は三人を立たせ、怒鳴り散らした。胸ぐらも掴まれていた。

三人は泣きながら最後には「日本画がいいです。」と言わされていた。


算数の時間、

〈円と球の違い〉
について教えてもらった。

全員立たされ、分かった人から座っていくのだが、私は全く分からず残り10人くらいになるまで立っていた。

高山先生は
ドッジボールをもってきて、ドアに思い切りぶつけ


「これが球だーー!まだわからんのかぁぁぁ!!!?」


と怒鳴った。跳ね返ったボールが誰かにガンとあたる。ほんまちびりそうな剣幕であった。顔が般若そっくりなのだ。


頭の思考は停止しますますわからなくなった。


今思えば、円はドアの細い隙間は通るが球は通らないと言いたかったのか。


音楽の時間には

変なフォークソングを歌わされた。


酒場臭い、人生なんて終わりさ、みたいな暗い曲であった。
小学生が歌うには大人すぎた。
キーも低いためみんなボソボソ歌った。


隣の教室からは楽しそうな歌が聞こえうらやましかった。


毎日帰りの会に先生がギターを弾きみんなで歌ったので、大人になった今も完璧に歌えるくらいだ。


理不尽にしょっちゅう怒鳴り、叩いたりする、そんな先生だったが
私は何故か、高山先生が嫌いではなかった。


今ではこんな怒る先生もあまりいないんではないだろうか。